特許庁に提出する願書・特許請求の範囲・明細書・図面・要約書のサンプルです。
なお、このサンプルは書式の目安以上のものではありません。

【書類名】      特許願
【整理番号】     P990000123
【あて先】      特許庁長官殿
【国際特許分類】   A01B 1/00
【発明者】
  【住所又は居所】 東京都千代田区霞が関1丁目3番1号
  【氏名】     発明 一郎
【特許出願人】
  【識別番号】   012345678
  【氏名又は名称】 特許株式会社
(【代理人】)
  (【識別番号】   123456789)
  (【弁理士】)
  (【氏名又は名称】 特許 太郎)
【手数料の表示】
  (【振替番号】  123456)
  【納付金額】   15000
【提出物件の目録】
  【物件名】    特許請求の範囲  1
  【物件名】    明細書      1
  【物件名】    図面      1
  【物件名】    要約書      1

【書類名】   明細書
【発明の名称】 切削装置
【技術分野】
 【0001】
 この発明は、例えば石材等の被加工体の被加工面側を一定の厚さで切除して平滑に加工するための切削装置に関するものである。
【背景技術】
 【0002】
 図4は例えば特開昭○○−○○○○号公報に示された従来の切削装置を示す斜視図であり、同図において、2は被加工体である原料石材、4は切削板、6はこの切削板の中心部に一方の端部を同軸に固着した回転軸である。
 【0003】
 切削板4は例えばダイヤモンド等の高硬度の結晶粉体をマトリックス中に分散させて円盤状に形成したものからなり、その周面には切削部が形成されている。回転軸6にはモータなどの駆動装置(図示せず)が連結されている。
 【0004】
 この切削装置はベット(図示せず)の上に水平方向に摺動可能に載置され、原料石材2の被加工面を少しずつ切削しながら矢印Aの方向に所定速度で移動できるようになっている。
 【0005】
 次に、この切削装置を使用して原料石材2を切削加工する場合の手順について説明する。
 【0006】
 まず、切削板4を石材加工台(図示せず)から離れた位置(図中では原料石材2の右側位置)に置き、原料石材2を加工台に載せ、原料石材2の加工予定面が切削板4と同一平面になるように位置調整をする。
 【0007】
 次に、モータを駆動して回転軸6を切削板4と共に矢印Bの方向に回転させながら、原料石材2の方向に、すなわち矢印Aの方向に所定の速度で少しずつ近付ける。
 【0008】
 切削板4の外周の切削部が原料石材2に接触すると、原料石材2の切削加工が始まり、切削板4を更に進めると原料石材2の加工予定面が徐々に切削され、最終的に被加工面が平滑に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
 【0009】
   【特許文献1】 特開平○−○○○○○○号
【非特許文献】
 【0010】
   【非特許文献1】 特許一郎著 「切削装置入門」特許出版 19××年発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
 【0011】
 上記のような従来の切削装置では、原料石材2の厚さtが切削板4の半径rと比較して大きすぎたり、また原料石材2の周囲の凹凸が大きすぎたりした場合は、例えば図5に示すように、切削板4が原料石材2にある程度の深さ(切削板4の半径rの長さ)まで入り込んだ時点で、回転軸6が原料石材2の縁部に当たり、切削装置がこれ以上前(矢印A方向)へ進まず、従って原料石材2の被加工面をこれ以上深く加工できないという問題点があった。
 【0012】
 この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、切削板の半径と比較して大きさの大きい原料石材2や周囲に大きな凹凸のある原料石材2の各面を完全にしかも能率良く切除加工できる切削装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
 【0013】
 前記の目的を達成するため、この切削装置は、駆動装置によって回転する切削板と、該切削板に接し且つ該切削板と同軸に設けられた補助切削体とを備えている。
 【0014】
 ここで、前記補助切削体は円柱状のものとし、これを回転軸に同軸に固着してもよい。
 【0015】
 また、回転軸に前記補助切削体を独立回転可能に設け、該補助切削体に補助駆動装置を連結してもよい。
 【0016】
 また、回転軸に前記補助切削体を独立回転可能に設け、該補助切削体に前記駆動装置を増速歯車装置を介して連結してもよい。
 【0017】
 更に、該補助切削体を該切削板の研磨材より荒い研磨材で形成してもよい。
【発明の効果】
 【0018】
 この出願に係る発明は以上説明したとおり、被加工体の回転軸の進路部分にあたる個所を補助切削体で予め切削除去するようにしたので、切削板の半径より厚い加工体や、周囲の凹凸の大きい被加工体の各面を完全に切除できるという効果がある。
 【0019】
 また、この出願に係る発明は、補助切削体を切削板より早く回転させるようにした場合、切削板の切削速度が補助切削体の切削速度に制限されず、被加工体の被加工面を速やかに切除できるという効果がある。
 【0020】
 また、この出願に係る発明は、補助切削体を増速歯車装置を介して連結した場合、切削板と補助切削体を一つの駆動装置で回転させることができるという効果がある。
 【0021】
 更に、この出願に係る発明は、補助切削体を切削板の研磨材より荒い研磨材で形成した場合は、被加工体が補助切削体によって円滑に切除できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
 【0022】
 【図1】
 この出願に係る発明の第一の実施の形態を示す斜視図である。
 【図2】
 この出願に係る発明の第二の実施の形態を示す斜視図である。
 【図3】
 この出願に係る発明の第三の実施の形態を示す斜視図である。
 【図4】
 従来の切削装置の斜視図である。
 【図5】
 従来の切削装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
 【0023】
 図1はこの出願に係る発明の第一の実施の形態を示す斜視図であり、2〜6は前記従来の切削装置と全く同一のものである。そして、回転軸6には切削板4より小径の円柱状の補助切削体8が切削板4に密着した状態で同軸に固着されている。
 【0024】
 このように構成された切削装置で原料石材2を切削する場合、原料石材2の、回転軸6の進路部分にあたる個所は、回転する補助切削体8によって予め切削除去されることになる。
 【0025】
 従って、原料石材2の厚さtが切削板4の半径rよりも大きい場合や、原料石材2の周囲の凹凸が大きい場合でも、回転軸6の移動が原料石材2によって邪魔されず、原料石材2の各面が切削板4によって完全に切除される。
 【0026】
 図2はこの出願に係る発明の第二の実施の形態を示す斜視図であり、この例では回転軸6に補助切削体8を独立回転可能に設け、回転軸6には駆動装置(図示せず)を連結し、補助切削体8には補助駆動装置(図示せず)を連結してある。
 【0027】
 すなわち、回転軸6に回転円筒10が回転自在に取り付けられ、回転円筒10の一方の端部(切削板4の側)には補助切削体8が取り付けられ、回転円筒10の他方の端部(図面の手前側)には歯車12が同軸に取り付けられており、これらの両歯車12、16はチェーン18によって連結されている。
 【0028】
 このように構成された切削装置においては、補助駆動装置によって補助切削具8が切削板4より早く回転させられ、従って補助切削具8は被加工体2を速やかに切除し、切削板4は補助切削具8と共に速やかに前進する。
 【0029】
 図3はこの出願に係る発明の第三の実施の形態を示す斜視図であり、この例では補助駆動装置を駆動装置で兼用し、補助切削体8に駆動装置を増速歯車装置20を介して連結してある。
 【0030】
 このように構成された切削装置においても、前記第二の実施の形態のものと同様、駆動装置によって補助切削体8が切削板4より早く回転させられ、従って補助切削体8は被加工体2を速やかに切除し、切削板4は補助切削体8と共に速やかに前進する。
 【0031】
 以上が本発明の切削装置についての説明であるが、上記説明では、切削装置を原料石材の各面を切除して表面平滑な石材を得る場合について述べたが、その他の材料でも使用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
 【0032】
 この発明は、木材、プラスチック、その他の被加工体の各面の切除にも利用が可能である。
【符号の説明】
 【0033】
 2 原料石材
 4 切削板
 6 回転軸
 8 補助切削体
10 回転円筒
12 歯車
14 回転軸
16 歯車
18 チェーン
20 増速歯車装置

【書類名】   特許請求の範囲
【請求項1】
 駆動装置によって回転する切削板と、該切削板に接し且つ該切削板と同軸に設けられた補助切削体とを備えたことを特徴とする切削装置。
【請求項2】
 回転軸に前記補助切削体を独立回転可能に設け、該補助切削体に補助駆動装置を連結したことを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
【請求項3】
 回転軸に前記補助切削体を独立回転可能に設け、該補助切削体に前記駆動装置を増速歯車装置を介して連結したことを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
【請求項4】
 前記補助切削体を前記切削板の研磨材より荒い研磨材で形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の切削装置。

【書類名】   要約書
【要約】
【課題】 従来の切削装置では、原料石材の厚さtが切削板の半径rと比較して大きすぎたり、また原料石材の周囲の凹凸が大きすぎたりした場合は、切削板が原料石材にある程度の深さまで入り込んだ時点で、回転軸が原料石材の縁部に当たり、切削装置がこれ以上前へ進まず、原料石材の被加工面をこれ以上深く加工できないという問題点があった。
【解決手段】 駆動装置によって回転する切削板4と、切削板4に接し且つ切削板4と同軸に設けられた補助切削体8とを備えている。ここで、補助切削体8を円柱状のものとし、これを回転軸6に同軸に固着してもよい。また、回転軸6に補助切削体8を独立回転可能に設け、補助切削体8に補助駆動装置を連結してもよい。また、回転軸6に補助切削体8を独立回転可能に設け、補助切削体8に前記駆動装置を増速歯車装置20を介して連結してもよい。更に、補助切削体8を切削板4の研磨材より荒い研磨材で形成してもよい。
【選択図】   図1

【書類名】   図面
  【図1】

  【図2】

  【図3】

  【図4】

  【図5】